【 大根 1本 使い切り ・後編】明太子やさば缶で「スピード おろし丼 2種」&「中華風 一夜漬け 」| kufura [ クフラ ]

人気の料理研究家 小林まさみさんと、シニア料理研究家としても活躍する義父でアシスタントの小林まさるさんが、日々の料理の悩みを楽しく解決する連載企画。

今回は、冬が旬の 大根 を1本丸ごとおいしく 使い切る 企画の後編です。前回は「中部分」をぶり大根にしましたが、今回は残った「上部分」と「下部分」の使い方を伝授。大根は部位の特徴に合わせて使えば、最後までおいしく食べ切れますよ!

【上部分】絶妙な組み合わせ!アボカド明太子の おろし丼

大根は上の方が甘く、下の方が辛くなります。「大根の上部分は甘味があっておいしいので、生で食べたい!」とまさみさん。そこで、手軽に作れる大根おろしを使ったスピード丼を2品紹介します。

【材料】(2人分)
大根(上の部分)・・・10cm

アボカド・・・1/2個

明太子・・・1/2腹(40g)

温かいごはん・・・2杯分

焼きのり・・・1/2枚

しょうゆ・・・適量

ごま油・・・少量

【作り方】

(1)大根をすりおろす
葉の部分を除き、大根の上部分をおろしやすい大きさに切って皮をむきます。今回はすりおろすので、皮は厚くむかなくてOK。ピーラーを使ってもいいですよ。

おろし終わったらザルにあげ、軽く水気を切りましょう。

(2)アボカドは切り、明太子は薄皮を除く
アボカドは半分に切り、種を除いて皮をむき、1cmの角切りにします。明太子は包丁でしごいて薄皮を取り除きます。

「大根おろしにアボカドって珍しいなぁ」(まさるさん)

「アボカドと明太子がよく合うの。明太子は大根おろしと相性抜群!」(まさみさん)

(3)ごはんの上に具材を盛り付ける
ごはんを茶碗に盛り、焼きのりを食べやすくちぎってのせ、真ん中に大根おろしをたっぷりのせます。その上に明太子もたっぷりのせ、周りにアボカドを散らします。

(4)しょうゆとごま油をかけて、できあがり!
アボカドと大根おろしの所にしょうゆをかけ、全体にごま油を回しかけたら完成です。

食べると大根おろし、アボカド、明太子が口の中で三位一体に。上部分を使った大根おろしは辛すぎないので、濃厚なアボカド&明太子と絶妙にマッチ。隠し味のごま油もほどよい香りと旨味を添えて、これはペロリと食べられます!

【上部分】さっぱり味のお助け丼!さば缶のおろしポン酢丼

次は、手軽にさばの缶詰を使ったスピード丼。さば×大根おろしの鉄板の組み合わせで、間違いのないおいしさです。

【材料】(2人分)
大根(上の部分)・・・10cm

さば缶(水煮)・・・・1/2缶(95g)

貝割れ大根・・・適量

温かいごはん・・・2杯

ポン酢しょうゆ・・・適量

(1)貝割れ大根を切る
貝割れ大根は根元を除き、半分に切る。

(2)ごはんに具材を盛り付ける
ごはんを茶碗に盛り、汁気を切ったさばをのせます。さらに大根おろしをたっぷりのせて、貝割れ大根をトッピング。

(3)ポン酢しょうゆをかけて、できあがり!
ポン酢しょうゆを回しかけたら完成です。

大根おろしとさば缶の黄金コンビで栄養も満点! ポン酢しょうゆでさっぱり食べられます。とっても手軽ですぐに作れるので、忙しい日のランチや朝ごはんにもおすすめ。両方とも具材を混ぜながら食べてくださいね。

【下部分】ごま油でヤミツキに!大根の中華風一夜漬け

大根の下部分は、お酒にもごはんにも合うおつまみ料理が得意なまさるさんの出番! 下部分は辛味と、筋張った食感を活かして、漬け物にするのがおすすめだそう。中華風の一夜漬けを教えてくれました。

【材料】(2人分)
大根(下の部分)・・・200g

大根の葉・・・20g

鶏がらスープの素・・・小さじ1

塩・・・小さじ1/2

ごま油・・・小さじ1

一味唐辛子・・・少量

【作り方】
(1)大根の下部分を棒状に切る
大根の下部分を5cm長さに切り、皮を厚めにむき、1cmよりやや細めの棒状に切ります。

「一夜漬けなので皮があると中まで味がしっかり染み込まないので、皮はむいた方がウマイ! 早く漬かるよう、少し細めに切るのがポイントです」(まさるさん)

(2)大根の葉を切る
「大根の葉も彩りに使うよ!」とまさるさん。味にクセがない大根の葉は、少し入れるだけで緑が華やか。

葉は1cm幅に切り、葉の間に砂や土が入っているので、水でよく洗いましょう。

(3)ポリ袋に材料を入れてもむ
厚めのポリ袋に大根と葉を入れたら、鶏がらスープの素、塩、ごま油、一味唐辛子を入れ、よくもみます。味がなじんだら、空気を抜いてポリ袋の口を閉じます。

「鶏がらスープの素で簡単に中華風の味付けに。これはごま油がミソ! 酒のつまみにもぴったりだよ」(まさるさん)

(4)冷蔵室で一晩置いたら、できあがり!
冷蔵室で一晩漬け、汁を切って盛り付けたら完成です。2〜3時間でも食べられますが、「一晩漬けた方がおいしい!」とまさるさん。冷蔵で4日ほど保存可能です。

一晩漬けた大根は味がしっかり染み込んでポリポリ止まらないおいしさ! 中華風のごま油が効いたピリ辛味で、酒の肴はもちろんのこと、ごはんも進む味。唐辛子を入れなければ、子どもも一緒に食べられます。下部分はやや筋張っていますが、漬け物にするとパリパリした食感でおいしく味わえますね。

いかがでしたか? どの部位をどう使えばおいしく食べられるか知っておくだけで、料理の献立も考えやすくなります。大根のおいしい時期に丸ごと1本買って、ぜひそれぞれの味を余すことなく楽しんでみてくださいね!

次回は、家計に優しいお助け食材の代表選手「もやし」を使った、ボリューム満点のおいしいレシピをご紹介します。

【取材協力】

小林まさみ

料理研究家。結婚後、会社勤めをしながら調理師学校に通い、料理研究家を目指し、料理愛好家 平野レミさんのアシスタントなどを経て、独立。誰でも作りやすく、家庭的なアイディアあふれるレシピにファンが多く、テレビや雑誌、書籍、企業のレシピ開発、料理教室など、幅広く活躍。自身のオンラインショップ『台所用品と食「暮らしの仲間」』では、おすすめの台所用品や各地から厳選した食材、小林まさるの瓶詰め『まさる漬け』などを販売。料理本は『切りおき』(小学館)など著書多数。Instagram@kobayashimasami.masaru

小林まさる

昭和8年生まれ。小林まさみの義父。定年後70才から小林まさみの調理アシスタントを務める。78才でシニア料理研究家として活躍。長年料理をしてきた経験から、冷蔵庫の中にある食材でパパッと作るアイディア満点の家庭料理やおつまみが得意。著書に『人生は棚からぼたもち!』(東洋経済新報社)など。

取材・文/岸綾香

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