ボリューム満点「 油揚げ餃子 」は包む手間なし! 困ったとき の救世主【 小林まさみ &まさるのお助け食堂#10】| kufura [ クフラ ]

人気の料理研究家 小林まさみ さんと、シニア料理研究家としても活躍する義父でアシスタントの小林まさるさんが、日々の料理の悩みを楽しく解決する連載企画。

今回は、お助け食材の「油揚げ」を使って餃子を作っちゃいます! 餃子の皮で作るのと違って、1枚1枚包む手間がないのでラクチン。ボリュームも満点で、家族も喜ぶこと間違いなしです!

小林家のお助けメニュー。油揚げで包んだら大ヒット!

小林家は餃子が大好き。家族から突然「餃子が食べたい!」とリクエストがあることも。今回紹介する「 油揚げ餃子 」は、そんな急な注文に応えて作ったのが始まりだそうです。

「餃子を作る日は、“今日は餃子を作ろう!”と決めて餃子の皮を買ってくるので、普段から餃子の皮を常備してはいないのですが、冷蔵庫に油揚げなら常備してある。そこで餃子のあんを油揚げに詰めてみたら、ジューシーでおいしかったんですよ。今回は、旨味たっぷりな桜えびが隠し味。ボリューム満点でご飯のおかずにも、お弁当にもおすすめです」(まさみさん)

「なるほど、うまいこと考えたな〜!」とまさるさん。さすがまさみさん、ナイスアイディアですね! 早速作り方を見てみましょう。

【材料】(4人分)
玉ねぎ・・・1/2個(約100g)

キャベツ・・・150g

豚ひき肉・・・250g

油揚げ・・・3枚(約70g)

水・・・1カップ

酢・・・適量

しょうゆ・・・適量

ラー油・・・適量

[餃子のあんに入れる調味料]

桜えび(みじん切り)・・・大さじ1

みそ・・・大さじ1/2

しょうゆ・・・大さじ1

にんにく(すりおろし)・・・小さじ1

砂糖・・・大さじ1/2

ごま油・・・大さじ1

片栗粉・・・大さじ1

【作り方】
(1)玉ねぎとキャベツをみじん切りにする
玉ねぎとキャベツをみじん切りにします。

「野菜はひき肉と混ぜるので、なじみやすいようできるだけ細かいみじん切りにしてください。キャベツは白菜を、玉ねぎは長ねぎを使ってもOKですよ」

(2)野菜を電子レンジで2分加熱する
玉ねぎとキャベツを耐熱ボウルに入れ、ラップをふんわりとかけ、600Wの電子レンジで2分加熱します。

「電子レンジにかけると、野菜の水分がしっかり抜けて、水っぽくなりません。このひと手間が大事!」(まさみさん)

ラップを外して軽く混ぜたら、そのまま置いて粗熱を取りましょう。

(3)桜えびをみじん切りにする
桜えびを細かいみじん切りにします。

「餃子に桜えびって珍しいな!」と、まさるさん。確かに桜えびって新しいですね!

「桜えびを入れると、旨味がグンとアップします。帆立やえびを入れてもおいしいですよ!」(まさみさん)

(4)豚ひき肉に調味料を入れる
ボウルに豚ひき肉を入れ、みそ、しょうゆ、すりおろしたにんにく、砂糖、ごま油、片栗粉、桜えびを入れます。さらに、粗熱が取れたら、玉ねぎとキャベツの水気をよく絞って加え、手で練りながら全体を混ぜ合わせます。

「粘りが出るまでよく練ってください。野菜の水気をしっかり絞ってから入れると、餃子のあんが水っぽくならず、作りおきしても水分が出にくいですよ」(まさみさん)

(5)油揚げにあんを詰める
油揚げをペーパーで押さえて、油を抜いてから、横に切れ目を入れて油揚げを開きます。

「油揚げを今回は焼くので、熱湯などで油抜きせずに、ペーパーで軽く油を押さえるだけでOK。油揚げは肉厚のものよりも、開きやすいものを選んでください。油揚げが開きにくい場合は、綿棒を転がすと開きやすくなりますよ」

餃子のあんを3等分にして、油揚げの中に入れます。あんがはみ出ないように注意しながら、油揚げの端まで均一に詰めてください。

(6)フライパンで焼く
フライパンに油揚げ餃子を並べ、水を入れ、蓋をして強めの中火にかけます。蒸し焼きにして、先に肉にしっかり火を通すのがポイントです。

水分が少なくなったら、ふたを開けて水分を飛ばします。中まで火が通っているか、竹串を刺してチェック。火が通っていなかったら、水を少量足してさらに焼いてください。

焦げ目がついたらひっくり返し、両面がこんがりときつね色になるまで計3〜4分焼きましょう。

(7)できあがり!
4等分に切って器に盛り、好みで酢じょうゆとラー油でいただきます。

ひと口食べると、口いっぱいにジュワッと肉の旨味が広がります。桜えびのだしとごま油のコクが加わって、普通の餃子よりも奥深い濃厚な味わい。ジューシーな油揚げとの相性も抜群です。そして、何よりご飯が進んじゃいます!

ちょうど家に油揚げが余っていたので作ってみたら、失敗なくおいしくできました。餃子のように1つ1つ包む手間がないのもうれしい。

思った以上にボリュームがあったので、余った分は翌日の朝食で食べましたが、味がなじんでグッとおいしくなっていました。水が出ないので、油をしっかり拭けば、これはお弁当にもよさそう!

次回は、おかずの定番「鶏つくね」をふわふわに作る方法を紹介します。

【取材協力】

小林まさみ

料理研究家。結婚後、会社勤めをしながら調理師学校に通い、料理研究家を目指し、料理愛好家 平野レミさんのアシスタントなどを経て、独立。誰でも作りやすく、家庭的なアイディアあふれるレシピにファンが多く、テレビや雑誌、書籍、企業のレシピ開発、料理教室など、幅広く活躍。自身のオンラインショップ『台所用品と食「暮らしの仲間」』では、おすすめの台所用品や各地から厳選した食材、小林まさるの瓶詰め『まさる漬け』などを販売。料理本は『切りおき』(小学館)など著書多数。Instagram@kobayashimasami.masaru

小林まさる

昭和8年生まれ。小林まさみの義父。定年後70才から小林まさみの調理アシスタントを務める。78才でシニア料理研究家として活躍。長年料理をしてきた経験から、冷蔵庫の中にある食材でパパッと作るアイディア満点の家庭料理やおつまみが得意。著書に『人生は棚からぼたもち!』(東洋経済新報社)など。2021年に公式YouTubeチャンネル『まさるチャンネル88』を開設。

取材・文/岸綾香

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